睡眠時無呼吸症候群について
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睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:以下SAS)は最近メディアでも取り上げられることが増えてきており、皆さんも聞いたことがあるかもしれません。有病率は4-6%程度ともいわれており決して珍しい病気ではありません。睡眠時の呼吸停止や大きないびきの他に、昼間の耐え難い眠気、夜中に何度も目が覚める、夜間頻尿、集中力の低下、起床時の頭痛等の症状がありますが本人が気づかず家族などの指摘で初めて気づくことも多いようです。日中の眠気のために交通事故や労働災害、学業や作業能率の低下等を引き起こすため社会的な影響が大きいだけでなく、高血圧や心臓病、脳卒中などの合併や、近年では認知症とも関連があることがわかってきました。
睡眠時無呼吸症候群とは
日中の強い眠気や熟睡感の欠如等の症状があり、かつ1時間当たりの無呼吸・低呼吸の回数(無呼吸低呼吸指数)が5以上ある場合をいいます。SASは大きく中枢性と閉塞性の2つに分けられます。頻度は圧倒的に閉塞性が多く、これは鼻やのどがさまざまな原因で狭くなることにより生じます。肥満者に多いといわれていますが、日本人は白人に比べ骨格の違い等の影響で気道狭窄を起こしやく、肥満の程度が軽くてもSASになりやすいといわれています。
睡眠時無呼吸症候群の診断
スクリーニングとして携帯型装置を用いて血液中の酸素濃度を測定したり、鼻の入り口にセンサーを貼って呼吸状態を記録する検査法があります。簡便で自宅でもできる検査ですが、正確な診断のためには終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)が必要になります。これはさらに脳波や心電図、胸部や腹部の動きなどを連続して計測し、睡眠状態と呼吸状態を同時にはかる検査です。この検査は1泊入院が必要になります。
睡眠時無呼吸症候群の治療

仰向けに寝ると舌の筋肉が緩み、のどが狭くなるために単純ないびきや軽症SASの場合は横向きに寝ることで症状が軽減します。肥満がある場合は減量が必要です。その他、器具等を用いる方法に以下のようなものがあります。
口腔装置:口の中にマウスピースのようなものを入れてのどを広げる装置です。歯科口腔外科で作成してもらいます。軽症から中等症の人が適応になります。
経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP):睡眠時に特殊なマスクを鼻につけ、機械から空気を送り陽圧にすることでのどを広げます。中等症から重症の人が対象になり、きちんと装着すれば確実に呼吸状態を改善させることができます。
外科的治療:鼻やのどが構造的に狭い場合、広げる手術を行うこともあります。これらの手術は主に耳鼻咽喉科で行います。
勤医協でも札幌病院や西区病院で睡眠時無呼吸の診断と治療を行っています。大きないびきや日中の眠気がつらい等の心当たりのある方は受診をお勧めします。
口腔装置:口の中にマウスピースのようなものを入れてのどを広げる装置です。歯科口腔外科で作成してもらいます。軽症から中等症の人が適応になります。
経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP):睡眠時に特殊なマスクを鼻につけ、機械から空気を送り陽圧にすることでのどを広げます。中等症から重症の人が対象になり、きちんと装着すれば確実に呼吸状態を改善させることができます。
外科的治療:鼻やのどが構造的に狭い場合、広げる手術を行うこともあります。これらの手術は主に耳鼻咽喉科で行います。
勤医協でも札幌病院や西区病院で睡眠時無呼吸の診断と治療を行っています。大きないびきや日中の眠気がつらい等の心当たりのある方は受診をお勧めします。